メン恋ぶろぐ

恋愛心理学とファッションのブログ

失恋した後の行動によって人は強くなることがわかった件

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恋人に振られたとき何をしたら乗り越えられるの?

彼氏(彼女)に振られた、そんなときにこの世の終わりのような気分になり、早くこの状況から抜け出したいと思います。

けど「何をしても忘れられない」

「もう!どうしたらいいのさ!!」ってなっている人も多いのではないかと思います。

そこで失恋を乗り越えるために「やるべきこと」

「やっちゃいけないこと」を紹介します。

 

また前回の記事では失恋後に成長を感じている人がいるということについても触れましたが今回は「どうしたら失恋を乗り越えて成長していけるか」についても触れています!

この記事を読んで「失恋を正しく乗り越えて、むしろ成長につなげていきましょう!」 

menkoiblog.hatenablog.com

 

 

大阪大学の浅野良輔らの2010年の研究

研究の内容

この研究では過去1年以内に失恋を経験した大学生114名(男性60名,女性54名)を対象としました。この研究では失恋した後に「どう対処して」それによって「どのくらい失恋相手から気持ちが離れられて」それによって「どう成長するか」を調べた研究です。

 

3つの失恋後の対処方法

最初に失恋後の対処を3つに分類しました。

 

未練型対処

「別れたことを悔やんだ」「関係を戻そうとした」など

相手に未練が残りまくってて、その気持ちに浸るもの

 

拒絶型対処

「相手の人をうらんだ」「相手の人のことを考えないようにした」など

相手のことを嫌いになろうとしたり、寄せ付けないことで心理的に離れようとするもの

 

回避型対処

「失恋が自分の成長に役立つと思った」「次の恋を見つけようとした」「何かに夢中になった」など、失恋というどうしようもない現実から目をそらして回避しようとすること

 

失恋相手からの心理的離脱を測定

失恋相手から心理的に離れられたか、

恋愛感情から冷静に戻れたか、

元恋人の幸せを祝福できるかといった気持ちを

「失恋からの心理的離脱」といいます!

そして、これを測定しました。

 

 

成長度合いを「首尾一貫感覚」で測定

次に失恋への対処で、成長しているのかを「首尾一貫感覚」というもので測りました

これはストレス自体や人生に意味を見出したり、助けを借りて心の回復のために利用できることといったストレスへの対処能力で色んな心身の健康と関係があります。

要するに、首尾一貫感覚はストレス対処能力で、これが強い人は心身共に健康で、対人関係もよく、自尊心も高く、自己解決思考でストレス耐性も強い傾向にある!って感じ!

 

この首尾一貫感覚はストレスに上手に対処することによって強くなるため、失恋を上手に乗り越えた人は成長して高くなるのではないかと考えた研究というわけですな。

 

研究の結果

ここからは研究の結果です。

 未練型

未練型対処は,失恋相手からの心理的離脱(相手にとらわれなくなる)を遅らせ、首尾一貫感覚を低下させました。

つまり失恋相手に執着することで、それは失恋相手を愛し続けて美化することになり、相手への否定的な気持ちや考えをしにくく、柔軟な認知や思考ができなくなり、失恋が長引き、乗り越えられず、成長もできず、むしろ心身ともに悪影響があるのです。

 回避型

回避型対処は,失恋相手からの心理的離脱(相手にとらわれなくなる)を促し,それによって首尾一貫感覚を向上させました。

気晴らしなどで友達などのサポートにつながり、失恋からの立ち直りを促進するのです。さらに失恋を回避することで、失恋相手に依存しない新たな生活を始めることができる、それにより心理的離脱が達成されて、成長につながるのです。

まあ要するに、周りからも助けられながら前向きに自分の生活をすることによって失恋を乗り越えて、ストレスに強くなって、生活への満足度も上がったり、心身ともにいい影響があるということがわかったのです。

 

拒絶型

拒絶型対処は、直接的に首尾一貫感覚を低下させました。

拒絶型対処とは,失恋相手に激しい憎悪や敵意を示すこと

失恋相手への否定的な感情や考えが自己や他者に対する人間不信へとつながり、それが「自分が生きていることに意味はない」など、悲観的な見方につながります。

このように、拒絶型対処は、人間全般への否定的な見方になり首尾一貫感覚を低下させるのでしょう

要するに拒絶型は人間不信みたいな方向に進んじゃうし、良いストレス対処じゃないから当然成長もしなくて、どんどん苦しくなるだけだよって話

 

男女差

女性にのみ、未練型対処と回避型対処との間に関連がありました。

これは女性は別れた失恋相手を愛し続けると同時に、関係の修復が困難であることも理解しているため、失恋相手を遠ざけようとすることが多いということです。また女性は周りの力を借りるのも上手なため、回避的に対処する能力も高いのでしょう。

女性は失恋に対してかなり賢い方法をとっているといえます。

だからこそ女性のほうが過去の恋愛を引きずらないのでしょう。

 

それに対して男性は未練型対処と拒絶型対処に関連がありました。

これは男性が女性よりも周囲のサポートを借りるのが下手で、恋人に依存するため、別れた後も失恋相手に執着する傾向にあり、「忘れようとする」という回避的な戦略をとるのが下手で「恋しく思う気持ち」と「相手を憎んでしまう気持ち」が両方現れて苦しむのでしょう。

 

今日のまとめ

・未練タラタラは失恋を長引かせて心身ともに悪影響

・回避は失恋を乗り越えて、さらに成長して大人になれるし幸せになれる

・相手の悪いところばかり考えて、拒絶していると人間不信になって不幸になっちゃう

・女の人は未練があっても諦めて、周りの力を借りながら前へ進むのが上手い

・男の人は未練があると諦められないし、周りの力を借りれず相手のことを憎く思う

・失恋に対処して、相手から自立することで、「成長して幸せになれる」から今が辛くても諦めないで

 

参考文献

浅野良輔・堀毛裕子・大坊郁夫 2010 人は失恋によって成長するのか―コーピングと心理的離脱が首尾一貫感覚に及ぼす影響 パーソナリティ研究,18,129-139