メン恋ぶろぐ

恋愛心理学とファッションのブログ

恋をすると人は変わるけれど、それは誰と付き合うかが大事だよって話

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このブログでは繰り返し

自分に合った人と付き合った方が幸せになれるという話を書いているのですが、

またまた今回もそんな話で

 

「アイデンティティが達成して、

   精神的に自立した自分で選択できる人」と

付き合うと幸せになれるよって研究です。

 

今回はちょっと難しいかもなので、

「まとめ」から読むのもアリかもです!(>_<)

 

 

高坂康雅教授の2010年の研究

恋人のいる大学生212名に調査を行いました。

調査内容は、

①自分のアイデンティティの確立のレベル

②自分の恋人のアイデンティティの確立レベルをどれくらいだと思っているか

③恋人から受けている影響

こんな感じです。

そのため、まずはアイデンティティの説明と恋人から受ける影響の分類を説明します。

 アイデンティティとは

そもそもアイデンティティとは

自分が何者であるか分かっている、自分らしさを持っていると思えているという状態です。

 

もう少し具体的に言うと

・自分は前から今までずっと同じ自分で、

・自分が何をしたいかはわかっていて、

・他の人から見られている自分と自分が思っている自分が一致しているという感覚があって

・社会とつながりをもっていてその社会に適応しているという感覚です。

 

アイデンティティの分類

そしてこのアイデンティティの確立の程度で4つに分けられてそれをざっくり説明します。

 

①「達成」アイデンティティが確立した状態

 

②「拡散」アイデンティティの確立ができておらず、自分から何かに打ち込んだり、 

自分で決断したりせず、真剣に自分のことを考えたりしていない状態。

 

③「フォークロージャ―」自分、特有の考えがまだ確立されておらず社会的に良いことや親に言われたことが自分の目標になっている状態。

例えば、良い成績をとって良い大学へ入って、留学して、インターンして、良い会社に入って良いキャリアを目指すみたいな人です。

 

④「モラトリアム」挫折経験などで「自分は何者か」「自分は何がしたいのか」「何のために頑張ってきたのか、生きてきたのか」がわからなくなってしまい、同じようなことを何度も考えてしまい不安になってしまったりして、何も選択したくない先延ばしにしたいという状態。

 

達成とフォークロージャ―はうまくいってて

拡散とモラトリアムはうまくいってない

くらいの解釈でもとりあえず大丈夫です(笑)

 

恋愛関係の影響

恋愛関係から受けた影響は7つに分類されていました。

  1. 自己拡大「意志が強くなる」「自分に厳しくなれる」「何事にも積極的になれる」
  2. 充足的気分「幸せだと感じる」「気持ちが癒される」「毎日が楽しい」
  3. 時間的制約「勉強に集中できない」「生活のリズムが乱れる」「身の回りがおろそかになる」
  4. 経済的負担「かかるお金が負担になる」「外食など出費が多い」
  5. 他者交流の制限「他の異性との交際が制限される」「束縛されている気がする」
  6. 他者評価の上昇「周りの人からの評価が良くなる」「周りの人から好意的にみられる」
  7. 関係不安「嫉妬することが多い」「その人の気持ちがいつも気になる」

 

結果

自分のアイデンティティの確立による差

「モラトリアム」のほうが「達成」や「フォークロージャ―」よりも恋愛関係によって

自分の思うような時間の使い方ができていないと感じていることがわかりました。

 

モラトリアム」である人は「達成」や「フォークロージャ―」の人よりも、自分というものがハッキリしていないため、人から影響を受けやすく、自分の思うように時間を使えないということだと思います。

自分で考えられるようにならないと、周りに流されて気づいたら自分の時間がなくなってるなんてことは恋愛だけでなく、生きている限りすべてに言えることですけどね。 

 

恋人のアイデンティティの確立による差

恋人のアイデンティティの予想が「達成」や「フォークロージャ―」は「モラトリアム」や「拡散」よりも恋愛関係によって自己が拡大していると感じ、日々の生活を充実したものと感じており、恋人以外の他者との交流も制限されているとはあまり感じていないことが明らかになった。

 

恋愛関係の影響は本人がアイデンティティの確立より、恋人がどの程度アイデンティティを確立できていると推測しているかが強く関わっていることが明らかになりました

 

アイデンティティが確立している人は、恋人に関心を向ける余裕があることがわかっています。

そのため、アイデンティティの確立した恋人から安定した関心を向けられることで、安心感や、自信に繋がり自己が拡大したように感じ、充足感を得られて、他の人との交流も制限されているとは感じないのでしょう。

 

まとめ

・現実逃避気味なモラトリアムな人は恋人がいると時間が上手く使えていないと感じる

・アイデンティティが確立された恋人がいる人は意欲的になって、充実感も感じ、他の人との関係にも問題がないと感じてる

・本人のアイデンティティより恋人のアイデンティティが大事!

 

終わりに

今回は恋愛中のアイデンティティについて取り上げましたが、

恋愛を不要と考えている人と恋愛中の人のアイデンティティの確立を比較した記事もあるので、興味を持った方は是非。

アイデンティティの概念自体が抽象的でピンとこなかったり専門用語が多くなっちゃって今回は読みにくかったかもしれません…(;ω;)

次回からまた頑張りますよ( ͡° ͜ʖ ͡°)

 

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参考文献

高坂康雅(2010) 大学生及びその恋人のアイデンティティと“恋愛関係の影響”との関連 発達心理学研究,21,182-191.