メン恋ぶろぐ

恋愛心理学とファッションのブログ

大学生カップルと中年夫婦の比較でわかった「幸せで健康なカップル」の特徴。

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理想のカップルとはどんなカップルでどんな特徴があるのか?

という前回の記事に続いて、

 

さらに具体的に幸せなカップルの特徴

そうなるためにはどうすればいいのか?

を調べた研究を紹介します。

 

2012年の研究で中年の夫婦と若いカップルを比較しました。

すると、幸せな夫婦、カップルの特徴は全く同じであることがわかりました。

 

それは相手のさりげない「気遣い」や「サポート」に気づけるほど幸せであるということなのです。

 

 

 

 

調査概要

104組、208名の大学生カップルと

156組312名の平均年齢50.5歳の夫婦を調査。

 

仮説は一応⬇︎こんな感じ⬇︎だけど、何言ってるのかわかんないので飛ばしましょう✌︎('ω'✌︎ )

「本人の支援期待が相手の支援の遂行度を促進させる形で相手の支援の認知に影響を与え、その相手の支援の認知が関係満足度さらに、精神的健康に影響を与えるというモデルを想定」

 

調査内容

質問した内容はこんなかんじ。

1.支援の期待

 恋愛相手や配偶者に対する支援の期待の程度

2.支援の遂行度

自分がパートナーに実際に行っている支援やサポートの程度

3.本人の相手の支援の認知

恋愛相手や配偶者の支援やサポートの遂行度の程度はどのくらいだと感じているか

4.関係満足度

恋愛関係、夫婦関係の満足度

5.精神的健康状態

6.性別、交際期間、年齢など

 

結果

大学生カップルと中年夫婦の違い

  • 「支援期待」「支援の遂行度」「本人による相手支援の認知」のすべてで中年期の夫婦関係よりも大学生の恋愛関係のほうが高いことが示されました。
  • 関係満足度は中年期の夫婦関係よりも大学生カップルの方が高かった。

 

1つ目は初期段階で相互作用が活発になりやすいことによるものだと思われます。

恋愛は特に始まりたてがドカーンと一気にラブラブになりますから納得の結果(๑・̑◡・̑๑)

 

2点目は今回の調査では平均して2人以上子どもがいたことや、平均年齢が50歳であることなどを考えると、関係の質の違いや社会的な別れにくさなども影響しており、一概に大学生の関係のほうが良いかはわかんない!

 

性差

  • 「支援期待」は男性より女性の方が高く、その相手の「支援遂行度」は恋愛関係において女性よりも男性の方が高い
  • 関係満足度は男性よりも女性の満足度が低かった

 

男性よりも女性の方が支援やサポート、

相互依存への期待が高いと先行研究でといわれてきた通りの結果でした。

 

これは女性のほうがつながりを求めやすい、

恋愛関係に注意が向きやすいといったことによるものだと考えられます。٩( 'ω' )و

 

さらに関係満足度で女性の方が低い理由は、

以上のように女性は期待しすぎるからだと考えられます。

期待しすぎるとがっかりすることもあって、

満足度って下がっちゃったりするもんね。

 

 

性別の違い、年齢の違いそれぞれの結果を見てきました。

大学生の恋愛関係は中年期の夫婦関係よりも

相互の支援やサポートに関するものや

関係満足度の得点が高く、

関係の良好さが現れている結果でありました。

 

 

しかし……

この研究の仮説は以下のようなものでした。

「本人の支援期待が相手の支援の遂行度を促進させる形で相手の支援の認知に影響を与え、その相手の支援の認知が関係満足度さらに、精神的健康に影響を与えるというモデルを想定」

このモデルに当てはめる分析をしたところ少し違う結果が出たんです。

夫婦は期待に応えていて、それに気づけている

  • 夫婦関係では「支援期待」が相手の「支援遂行度」を促進させることがわかった
  • 恋愛関係では「支援期待」が相手の「支援遂行度」を促進させる効果はなかった。

 

  • 夫婦関係、恋愛関係共に、相手の「支援遂行度」から「相手支援の認知」が高くなることがわかった。
  • 恋愛関係よりも夫婦関係のほうが強くその効果が見られた。

 

つまり、夫婦関係では支援の期待に応える形で配偶者が支援やサポートをしていて

そのように配偶者から支援やサポートを提供されていることを本人も認知しているという仮説の半分が支持されました。

 

まあとにかく中年の夫婦はお互いの期待に応えた支援やサポートができているってわけ!

 

この結果について研究者は

上記の結果は、それ以前の親密性が成熟していない青年期の恋愛関係では相互の支援やサポートが互いの期待を反映しておらず、そうであるがゆえに相手からの支援やサポートを本人が認知していないことを示すものとしてとらえることができよう。(…)

相手の考えや感情への共感の正確さが夫婦関係において必要なときに配偶者に支援を提供することへの動機づけを高めることで関係の質の良好さにつながること(…)

それらの点を踏まえれば、青年期の恋愛関係も支援に関する得点自体は低いものの、中年期の夫婦関係では互いに相手の期待に沿って支援を提供し合っているという結果はその関係の質の高さを示唆するものととらえることができよう。

と考察していました。

 

サポートに気づけていると幸せで、精神的健康状態が良い!

さらに続いて

  • 本人が相手から支援やサポートを受けて、それを認知するほど関係満足度が高くなることがわかった。
  • 恋愛関係と夫婦関係において関係への満足度が高いほど精神的健康状態がいいという結果が得られた。

というわけで恋愛、夫婦の両関係において仮説の後半も支持されました!

 

恋愛、夫婦を問わず

支援を受けてそれに気づき、

その関係に満足していることが幸福感、精神的健康を良くする

ということが明らかになりました!

 

ちなみに相手からの支援の認知は中年期の夫婦の妻のみ精神的健康にも影響していた。

妻は夫よりもサポートの認知と幸福感との関連が強いという先行研究にもあったりするのですが、これは妻は「家庭にいる時間」「家庭での役割」が多いため男性よりも影響を受けるということだと思います。

 

まとめ

・女性は支援の期待が強い

・期待が強い分、がっかりすることも多く関係満足度が低い

・夫婦関係では支援の期待に応えるようにサポートすることができていて、応えてくれていることにもちゃんと気付けている

・それによって幸福度が高く精神的に健康

・若いカップルはそれに比べると、気付かないことも多くて、それによって関係満足度が上がってなくて幸福感が薄いのかも……

 

あなたのやることはこれだけ!

お互いに支援の期待に気づき、

・それに応えてくれた支援にも気づく

・そうするとあら不思議、精神的に健康になって幸福度が高まる!

 

前回の記事の結果と大分似たような結果であることからもかなり信頼できる結果だと思います!

ぜひ、相手の気遣いに気づけるように注意してみてください!気づいたら感謝を伝えられるとさらにGOOD!(๑・̑◡・̑๑)

 

参考文献

金政裕司(2012).相互支援が関係満足度ならびに精神的健康に及ぼす影響についての青年期の恋愛関係と中年期の夫婦関係の共通性と差異.発達心理学研究,23,298-309.