友達の告白にアドバイスするときに応援してはいけない理由
友達の恋愛相談を受けて、
「告白しちゃいなよ!」
「いや、まだ厳しめじゃない?」
みたいなアドバイスをする場面って意外と多いと思うんです。
しかも、アドバイスって影響力もあるから逆に
ハッキリしたこともいえないなんてこともあります。
というわけで今回は告白をする際の第三者からのアドバイスの説得力や影響力は何で決まるかを調べたよって研究を紹介します!
調査概要
友達からもらったアドバイスの告白への影響を調べました。
254名の大学生を対象に↓以下の2つの状況と2つのアドバイスを想定してもらい
信頼性、専門性、説得の効果、自尊心との関連などを測定しました。
状況
・同じサークルの人に告白する場合
・同じアルバイト先の人に告白する場合
アドバイス内容
・応援型アドバイス「告白うまくいくって!」
・抑制型アドバイス「告白しないほうがいいと思う」
というわけで 結果を順にみていきます。
結果発表
サークルでの恋愛の場合
以下の3点がわかりました!
- 告白抑制時には、自尊心が高い人達よりも低い人たちのほうが説得効果が高かった
- 告白応援時には、自尊心が低い人、中くらいの人よりも自尊心が高い人のほうが説得効果が高かった。
- 専門性・信頼性が共に高い場合に説得効果が高かった。
これは自分に自信がない人は
「やめときなよ!」みたいなことを言われると
「たしかに、無理だよなあ」って弱気になりやすいってことなんでしょう。
僕も自尊心が低いので、「やめときな」みたいな抑制のほうのアドバイスに影響を受けやすい気がします…
次に、専門性が高いっていうのは、この場合は真実を知っていそうな感じ
信頼性が高いっていうのは、この場合は真実を話していそうな感じ
ってことなので、これが高いと説得力が上がるというのは当然ですな
「自分に自信がある人は自分を肯定的な意見に反応しやすくて、自信がない人は自分に否定的な意見に反応しやすい」
っていうのは告白以外の状況の助言についても当てはまりそう。
と思っていたのですがアルバイト先では違う結果がでました。
アルバイト先での恋愛の場合
- 告白抑制時に自尊心が高い人よりも中くらいの人で説得効果が高いことがわかりました。
- 告白応援時には特に差は見られませんでした
- 専門性、信頼性の効果は特にみられませんでした
これはどういう結果なんでしょうね。。。
さっきのサークルの場面と違って
全然説得の効果がなさそうですね。
これを研究者は
大学生にとって影響力のある人物は、友人、サークル仲間、両親が挙げられ、アルバイト先の人は相対的に影響力が弱いとされる。説得者として、ストーリーIはサークルの友人を設定したが、ストーリーIIはアルバイト先の友人だったことが結果に影響した可能性が考えられよう。
と述べていました。
確かに、アルバイト先のほうが関係が薄くて、信頼性や専門性が低かったりってのは確かに影響していそう。
告白する人は自分が好き
告白の意思については
- 全体を通して告白するかどうかという意思については自尊心が低い人よりも高い人のほうが強かった。
自分を好きだったり、自分に自信を持ってる人のほうが告白しようという気持ちが強いってのは納得のいく結果ですね。
以前、当ブログでは恥ずかしがり屋さんは告白回数が少ないというものを紹介しましたが、自尊心も似た理由で結構影響ありそうですな。
まとめ
・自尊心が高い方が告白する
・自尊心が高いと「応援」に説得されやすい
・自尊心が低いと「抑制」に説得されやすい
・本当のことを知っていて、本当のことを言ってくれてるかが大事
参考文献
中山真(2007).恋愛感情の告白段階における第三者の役割―情報源の説得効果に及ぼす影響― 日本心理学会第71回大会発表論文集