「LIKE」と「LOVE」の違い診断テストで片思いの気持ちが半端ないことが分かった件
友達として好きな異性と、恋愛感情を持つ異性に対する気持ちは似ているようで似ていない不思議なものです。
また、恋愛関係であってもその目的は「寂しいから」「快楽のため」などいろいろな種類があります。
このように「好き」と言ってもそこには「目的の違い」と「LOVEとLIKEの違い」さらに「その気持ちの強さ」といった違いがあります。
そこで最初に
「LOVEとLIKEを別に測るテストを作成した研究」
この研究を紹介してからこのテストを使って
「恋愛の目的(好きだから、快楽のため、寂しいからなど)と恋愛感情のつよさの関係を明らかにした研究」を紹介します。
ルービン氏の1970年の研究
まずは「LOVE」と「LIKE」の違いを測れるテストです
このテストでは「1全く思わない~5とてもそう思う」の5段階評価で回答して合計点を算出します。
その得点が気持ちの強さになります。
あなたも誰か一人思い浮かべながら回答してみてください。
LIKEとLOVEで問題数が違うので平均値を出すと比較ができます!
テスト①(LOVE)
(1)もし○○さんが元気がなさそうだったら、私は真っ先に励ましてあげたい
(2)○○さんのためなら、ほとんどなんでもしてあげるつもりだ
(3)○○さんを独り占めしたいと思う
(4)○○さんと一緒にいられなければひどく寂しくなる
(5)私は一人でいるといつも○○さんに会いたいと思う
(6)○○さんが幸せになるのが私の最大の関心である
(7)○○さんのことならどんなことでも許せる
(8)私は○○さんを幸せにすることに責任を感じている
(9)○○さんと一緒にいると、相手の顔を見つめていることが多い
(10)○○さんから信頼されると、とてもうれしく思う
(11)○○さんなしに過ごすことはつらいことだ
テスト②(LIKE)
(1)○○さんはとても適応力のある人だと思う
(2)○○さんは責任ある仕事に推薦できる人物だと思う
(3)私は○○さんをとてもよくできた人だと思う
(4)○○さんの判断の良さには全面の信頼をおいている
(5)クラスやグループで選挙があれば、私は○○さんに投票するつもりだ
(6)○○さんはみんなから尊敬されるような人物だと思う
(7)○○さんはとても知的な人だと思う
(8)私は○○さんのような人物になりたいと思う
(9)○○さんは称賛の的になりやすい人物だと思う
男女の違い…
この得点の性別の差をみたところ
- 女性に比べて男性のほうがLIKEとLOVEに強い関連がありました。つまり男性はLIKEとLOVEが混ざりやすい ことがわかりました
- またLOVE得点が高いほど長く互いにを見つめ合っていることがわかったのです!!つまりラブラブなカップルはいつまでも見つめ合ってるし、見つめ合ってばかりのカップルはラブラブということですな
九州大学の楠見幸子氏の1987年の研究
この研究ではルービンの尺度を用いて異性交際の目的によって、恋愛感情がどう異なるかを明らかにしました
この研究ではまず、恋愛の目的を4つに分類しました
(1)今の快楽タイプ
「いまが楽しければいい」
(2)都合のいい利用タイプ
「相手がいるといろいろと便利だから、恋愛関係にいたいから、一人だと寂しい」
(3)結婚願望タイプ
「できたら一生ともに過ごしたい、結婚を意識している」
(4)単純に好きタイプ
「ただ相手が好きだから」
そして!女子短期大学生120名に調査
- 恋人がいる人はその目的を聞いて、恋愛感情の回答をしました。
- 恋人がいない人には「片思い」の人がいる場合には片思いの相手への恋愛感情を回答しました。
そして、恋愛の目的と片思いの有無によってグループに分けられて、交際期間や恋愛感情の得点が比較されました。
結果
交際した期間と交際目的は関係のないことが分かりました
しかし、恋愛感情は交際目的によって大きく異なっていました。
「今の快楽タイプ」や「都合のいい利用タイプ」に比べて、
「結婚願望タイプ」は交際相手に対して強い愛情をいだいていることがわかりました!
強い愛情があるから、結婚まで考えている。心から好きである証拠だと言えるかもしれません。
片思いがやばい!!!
「片思い」は「今の快楽タイプ」や「都合のいい利用タイプ」よりかなり恋愛尺度で高い得点を示しました!
つまり「自分にとっての都合がいい」とか「ただ楽しければよい」という気持ちで付き合うより、相手と愛情のやりとりはできなくとも、前向きで純粋に相手に好意を持っている方が強い恋愛感情を感じるということです。
この結果はなんとなく素敵だなあと思います。
片思いのはかなさからくる美しさのようなものって個人的にはあると思うのでなんとなく納得がいってしまう結果でした
片思いが強くなる理由
- 片思いは相手からの見返りや愛情のお返しをもらうことのできない関係だから相手を思う気持ちが純粋になりやすいのかもしれません。
- また、相手と深い関係ではないため、いい部分だけを見て相手を理想化しやすいという面もあるかもしれません(愛の結晶化作用)。
- また、関係に障害があることで燃え上がってしまうロミオとジュリエット効果が働いてるのかもしれません。
などの考察もありました。
実際片思いの状況というのは相手を最も美しく感じさせる状況であると思うので、片思いの期間があまりに長いと「いざ付き合ってみてがっかりした」ということにもなりかねません。
以前告白の記事でも書きましたが、恋愛は短期決戦で決めたほうがいいのでしょう。
もちろん現実はそんなに簡単ではありませんが…
まとめ
・男はLOVEとLIKEを一緒にしやすい
→男女の友情は女側は成立すると思ってても、男側は成立しにくいのかも?
・ラブラブカップルは見つめ合いがち
・恋愛感情は交際目的によって強さが変わる
・恋愛感情は片思いの時により強くなりやすい
・遊びの関係より結婚したいくらいの関係のほうが愛情が強い
最後に注意点として
もちろんこの研究ではテストを作成して、それを愛情の強さの基準にして様々な比較を行いましたが人それぞれの恋愛タイプがあって、熱しやすい人もいれば冷めた人もいると思います。ですからこの得点が高くないからといって「本当は好きじゃないのかも」とか「別れた方がいいのかも」なんてのはいきすぎです。あくまで参考までにということで。
また、「恋愛タイプ」つまり人によって恋愛の温度が違うことについてはこちらの記事を見てみてください。
これからも恋愛タイプ別の取扱説明書や、タイプ別の様々な違いの記事も書いていくつもりなのでお楽しみに!!
参考文献
Rubin,Z.1970 Measurement of romantic love. Journal of Personality and Social Psychology,16,265-273
楠見幸子 1987 女子短期大学生の恋愛感情体験に関する研究ー交際目的による相違についてー九州大学教育学部紀要,32,65-70.